富士市の施工会社に外壁塗装を依頼する際に覚えておきたい見積書の見方

富士市で外壁塗装を依頼する際、見積書に記載されている中でも特に足場設置と下地処理、下塗りおよび中・上塗りの4つの要素を確認します。料金や作業内容などに一式としか記されていない場合は、具体的な数字・表記を追及することが大切です。

富士市で外壁塗装工事を依頼しようとして、施工会社を探したのちにまずチェックするのが見積書の内容でしょう。塗装工事においての見積書は使う材料や手順とその料金内訳など、どのような工事を行うかが記されています。ただし外壁塗装の見積書は明確な基準がある訳ではないため、その企業によって書式が異なるケースが多いです。ここでは外壁塗装の見積書の見方、気を付けたいポイントなどを解説していきます。

チェックしたい基本的な項目

各社で差異はあるものの、見積書に記されている項目に大差はありません。もちろん付帯工事などがあるなど細かく表記しようとすれば複雑になるものの、基本的にはここで触れた項目が記されていると考えて良いです。 あらゆる建築・塗装の工事に必要な、足場の項目は必ず記されます。仮説足場の組み立て、飛散防止シートの設置と一緒にまとめられている場合もあります。開口部を省いた、家の外壁面積全体から見たものであり平方メートル表示で記載されているケースが多いです。

養生といって、塗装剤が該当箇所以外に付かないようにする作業の項目も記載されます。窓や車、近隣住宅の自動車にマスキングテープ・ビニールを施す作業です。高圧洗浄機によって壁面の汚れを落とす、洗浄という項目もあります。圧力が上がるほどに強力な汚れも落ちるものであり、単位はkg/平方センチメートルという表記が多いです。 外壁と屋根と書かれた項目も、塗装工事の見積書には記されています。下地処理や下塗り、中塗り・上塗りといったように細かく書かれているのは良い会社だと言ってよいでしょう。塗料のメーカーやその製品名なども、明記されているかどうかしっかり確認してください。

塗りの回数とコーキングに関するチェック事項

見積書の中で、塗りの回数が書かれているかどうかをチェックしてください。上・中・下の塗りがそれぞれ1回ずつ、もしくは上塗りが2回など同一の作業が複数回にわたっている場合もあります。それぞれの塗りの合計が、3回以上であることを確認しておくことが大切です。意匠を重視した塗り方の場合、5回にわたって塗りが行われることもあります。

下地調整に関しても、必ずチェックすることが大事です。どの箇所にどういう作業を行うのか、具体的に細かく確認する必要があります。最初の土台の作業であり、後から塗布される塗料が壁に定着するかどうかを左右する重要な作業だからです。 クラック、すなわちヒビ・割れの補修の場合は患部の状態やその対処のための工法、一箇所あたりの価格など細かいことを記していなければなりません。他にも錆び落とし(ケレン)は、何箇所にわたって行うのかなども見ておく必要があります。

細かく表記せずに一式とだけ書かれている見積書は、信用できません。 サイディングボードの繋ぎ目、窓との境目に詰めるコーキングも見逃せないポイントです。コーキングが劣化していたら、古いものを剥がしたのちに新しく付け替える必要があります。程度がそこまで劣化していなければ増し打ちで対応できますが、付け替えの必要があるにもかかわらず増し打ちのみで済まそうとする施工会社もあるため注意しましょう。

工程の具体性に欠ける見積書には注意

見積書をチェックして特に足場設置や養生といった項目・工程が、具体的に記載されていない場合は依頼しない方が得策と言えます。悪質な施工会社になれば「塗装作業一式」という項目のみを書いて、簡単な合計金額しか書いていないケースも少なくありません。依頼する側からすれば、チェックするのは金額だけになるため一見面倒ごとが省けて良いと感じる方もいらっしゃるでしょう。

しかし具体的に記載されていないということは、いくらでも施工会社が内容をごまかすことが出来るという証左でもあります。作業を水増しして過剰な料金をかけるほか、手抜き工事や劣悪な材料を用いる可能性もあるからです。 優良な施工会社の見積書には、足場設置・養生や高圧洗浄に加えて下地処理など細かく記載されています。

3回にわたって行われる塗り作業、破風・軒天や廃棄費用を含む諸経費といったように逐一記載されていることが普通です。この中でも足場設置と下地処理、下塗りおよび中・上塗り作業の4つの項目は非常に重要です。重要な4つの項目すら内訳として書かれていないのであれば、その施工会社に頼むのはかなり危険であるため注意してください。

塗装回数と下地処理の重要性を理解しておく

外壁および屋根の塗装の見積書に3回にわたる塗装作業が記載されているかどうかは、非常に重要です。その理由は下塗りおよび中・上塗りの3回の塗り作業を、省略しようとする悪質な施工会社が多いからです。壁に1回だけ塗れば定着するのではなく、複数回にわたって作業しなければ定着しません。下塗りで塗料と壁との接着する効率を向上させた上で、そこから中塗りを行います。そして中塗りで使用した塗料をもう一度使って、上塗りをするという訳です。まれに意匠性の高い塗装を行う場合があり、その時は5回になることもあります。このように増えることは有っても、3回より減ることはないと覚えておきましょう。

塗料の定着性、耐久性を上げるには欠かせない作業であることを覚えておいてください。塗料メーカーも、複数回にわたって塗布されることを想定した上で設計されている点を考えればその重要性が分かります。 同様に外壁塗装のクオリティと耐久性を高める上で、下地処理も欠かせない作業です。3回の塗り作業の前に、クラック処理やケレンなどさまざまな土台作りのための作業が必要となります。もちろんクラックやケレンには、さまざまな補修工法や手法があるためここが曖昧に記述されている場合にも注意が必要です。

塗料のメーカー・製品名の明記

外壁塗装における重要な材料に、塗料が挙げられます。塗装作業の中でも主役級を誇る塗料に関して、そのメーカーや製品名が見積書に明記されているかどうかは非常に重要です。もし書かれていない場合は、メーカーと塗料名が記載された見積書を再度作ってもらうようにしましょう。なお下塗りと、中・上塗りに使われる塗料は異なるため両者に関する表記も必要である点も追加します。さらに言えば日本の三大メーカーである、大企業が開発・製造している塗料を使っている施工会社に依頼すると安心です。加えてアクリルやウレタン、フッ素といったように塗料のグレードに関してもチェックしてください。

表記がない場合は、メーカーと製品名をチェックした上で各社のホームページで確認すると良いです。 三大メーカーが良い理由は品質が良いことと、ホームページで塗料の詳細を調べられるからです。耐用年数や価格の相場、下塗りに使うべきものとそうでないものなど必要な情報を得られます。反対に知らないメーカーの塗料であった場合、ホームページから得られる情報も少なく不安になってしまいます。

足場代が無料となっていたら注意

無料と聞けば誰でも嬉しくなってしまいますが、足場に関しては話が別です。足場の費用が無料であるほか、相場よりもかなり安く抑えられている場合は注意が必要になります。施工会社が足場を設置する際、仕入れ値が無料になることは絶対にないからです。安全性が低い材を使っているほか、適当に拾った鉄材を使わない限りは仕入れ値が発生します。工事だけでなくあらゆる商売において、仕入れ値が発生するものを無料で提供すれば赤字になるのは容易に想像ができるでしょう。

外壁塗装の現場における足場代の相場は、10万円以上となっています。この数字を聞いた後で、見積書に足場代が無料となっていれば不気味に感じるのが自然です。仮に無料で提供しても赤字にならないのであれば、他のところで採算を合わせるしかありませんがそういった施工会社を信用するのは難しいです。

もちろん足場以外にも、無料となっている項目があれば他のところで補填されている傾向にあります。無料をうたっていながら、養生に足場代が含まれているのであれば納得はいきません。依頼主のお金で、どういう作業をしているのか徹底的に追及することが大切です。

使われている塗料のランクも確認

見積書に記載されている塗料のメーカー・製品名のチェックを行う時、塗料のランクが統一されているかどうかも見ておくことが大事です。よくあるケースとして挙げられるのが、同じ邸宅であっても箇所によって異なるランクの塗料が使われている場合です。

たとえば外壁にはフッ素を用いていて、屋根にはアクリル塗料を使っている場合耐用年数に差が生じてしまいます。高級素材であるフッ素よりもアクリルの方が耐用年数は少なく、屋根だけ塗り替える必要があります。そうなれば相場10万円の足場を組んで、屋根だけのために塗装作業を依頼しなければなりません。

こういった手間・費用が余分にかからないようにするためにも、耐用年数すなわちランクは家全体で揃えた方が良いです。 同様の理由で、木部・鉄材部分の塗料も確認しましょう。大きな問題のない外壁であれば、突然塗装が剥がれ落ちることは滅多にないですが木部・鉄部はその事態が起こりえます。そういった点で保証も短い目に設定されている部位であるため、この部分の塗料のメーカー・製品名はよく見ておいてください。

不明瞭な部分はくまなく追及しよう

塗装にかかわらず工事の見積書によく見られる語句に、一式が挙げられます。作業内容・内訳の部分が細かく書かれておらず、一式と一言でまとめられている見積書は危険です。外壁塗装の分野で見ていくとコーキング一式や塗料一式といった記述、そしてその後に合計金額が記されているだけというケースが多いです。わずかな作業・工事に対して用いられる表現ですが、施工会社側から便利ではあるものの依頼主側からは細かい部分が分からず困ってしまいます。 対処法としては一式と見かけるたびに、具体的な数字や数量を追及すると良いです。養生一式に4万円と記載されているのであれば、具体的な作業や材料を記してもらうようにしましょう。

コーキング一式と書かれていたら具体的に実施する長さ、補修の作業は付け替えもしくは打ち増しのどちらであるのかを確認します。足場に関しても平方メートルなど、具体的な単位・数字を明記してもらうようにお願いしてください。

塗らない箇所を事前に確認しておくのも、ひとつの改善法と言えます。塗る箇所が多いため、見積書を見ただけではどこまでが塗布する範囲なのかは分かりません。事前に打ち合わせをしておけば、工事中や後にもめる事態を回避できます。 保証期間の記載も、必ず見ておくことが重要です。期間はいつまでなのか、保証内容はどういったものであるのかを確認しておきます。

優良な施工会社が提案する内容の一例

悪い例や気をつけるべき例だけでなく、良い例に関しても見ていきます。家全体を任せるケースにおいて、外壁塗装と屋根塗装の見積書を分けて作成する会社もあります。その差異が分かりやすいよう、別の冊子で表記するのは顧客のことを考えている証と言えるでしょう。

また話し合いで決めた内容を基にまとめた見積書と、施工会社がプロならではの視点でのおすすめのプランを提案する見積書の二種類を作成するケースもあり、こういった場合も良い会社と言えるでしょう。 屋根と外壁が違う塗料を使っていても、グレードやその特性を把握していて耐用年数が同程度になるように計算されていることもあります。素人でも分かりやすいように解説してくれるほか、説明文を添付するなど工夫が行われているのであれば優良な企業と判断できます。

他にも外壁の面積の合計数値だけでなく、面積の計算書まで添付している場合も安心です。しっかりと計測した上での判断であること、手間を惜しまず顧客の信用度を上げようとしている企業の誠実な姿勢が感じ取れます。もちろん計算式だけを見ても分からないので、どの部分の面積であるのかを聞くのも忘れないようにしましょう。

まとめ

外壁塗装の見積書は、施工会社が顧客のお金をどのように使うかを示す大事な書類です。塗料はどのメーカーの製品を使用して、足場や養生にどれだけお金が必要かなどたくさんの情報が記されています。素人だからと遠慮せず、また面倒に感じることなく不明瞭な部分を逐一チェックして損をすることのないよう、満足の行く工事を実施してもらいましょう。